特許庁委託 平成
20
年度産業財産権制度各国比較調査研究等事業
アフリカ諸国における産業財産権の保護・活用状況、
及びアフリカ諸国への知財分野における
キャパシティビルディング支援のあり方に関する
調査研究報告書
平成21年3月
社団法人 日本国際知的財産保護協会
はじめに
本調査研究は特許庁委託の平成20年度産業財産権制度各国比較調査研究等事業の一環
として実施した「アフリカ諸国における産業財産権の保護・活用状況、及びアフリカ諸国
への知財分野におけるキャパシティビルディング支援のあり方に関する調査研究」の報告
書である。
アフリカ支援は、国際社会への貢献の中でも、現在我が国が政府を挙げて取り組んでい
る最重要課題の一つであり、
1993
年に開始されたアフリカ開発会議(
TICAD
:
Tokyo
International Conference on African Development
)プロセスに沿って、アフリカへの経
済発展支援を進めてきたところである。
2004
年
11
月に東京で開催された
TICAD
アジア・
アフリカ貿易投資会議において我が国政府は、日本の支援の可能性がある分野として国際
的知的財産権の分野における能力構築支援を挙げているところであるが、アフリカ諸国に
おける知的財産保護基盤の改善は、我が国を含む海外からの投資を促進すると共に、知財
分野における南北問題の緩和につながるものと期待される。また、国際機関の場での必要
性認識という点では、世界知的所有権機関(
WIPO
)において、知的財産の法的、商業的、
文化的、及び経済的な活用を促進するため、通常予算または通常外予算を通じてアフリカ
における活動への資金供給を高い優先順位を付して行うべきことが、加盟国より勧告され
ている。
今後知財(特に、産業財産権)分野におけるアフリカ支援を効果的に実施していくため
には、アフリカ諸国における産業財産権の保護・活用状況、及び当該分野における過去の
支援状況について、情報収集・分析する必要があると認識されているが、現時点では未だ
不十分であることが否めない。
本調査研究では、アフリカ諸国における産業財産権保護・活用の現状と産業財産権制度
整備等との関連性を調査・分析し、今後の支援のあり方を検討すると共に、我が国産業界
が今後アフリカへの投資・進出を検討する際の判断材料を提供することをその目的とした。
本調査研究を進めるにあたってご協力いただいた、海外の知財庁、知財機関、企業、代
理人事務所、国内の企業、情報提供業者の方々に対して心より感謝申し上げる。
平成21年3月
社団法人 日本国際知的財産保護協会
国際法制研究室
主任研究員 吉岡
勉
目 次
はじめに
1.
調査概要
... 1
(1)
調査目的
... 1
(2)
調査方法
... 1
(3)
調査対象
... 2
(4)
調査期間
... 3
2.
アフリカ諸国の経済、産業財産権制度の概要
... 4
(1)
概況及び経済状況
... 4
(2)
産業財産権制度
... 15
3.
産業財産権取得状況
... 20
(1)
アフリカ諸国に対する我が国企業及び諸外国企業の特許出願状況
... 20
(2)
アフリカ諸国に対する我が国企業及び諸外国企業の商標出願状況
... 29
(3)
アンケート、ヒアリング
... 45
(4)
進出事例
... 48
4.
主要国際機関、先進国の支援状況
... 51
(1)
国連・国連関係機関
... 51
(2)
アフリカにおける主要地域機関及びその他の機関
... 57
(3)
主要先進国
... 60
5.
調査結果の整理・まとめと提言
... 64
(1)
アフリカ諸国の問題点
... 64
(2)
要望
... 68
(3)
提言
... 71
資料編
... 73
1 アフリカ諸国の概要、経済状況
... 75
2 アフリカ諸国の産業財産権制度の概要
... 85
3 アフリカ諸国の産業財産権出願・登録状況
... 93
4 アフリカ広域知財機関(
ARIPO
、
OAPI
)の概要
... 107
5 アフリカ各国の概要
...119
6 アンケート調査結果
... 261
1. 調査概要
(1) 調査目的
今回の調査では、アフリカ諸国における産業財産権保護・活用の現状と産業財産権制
度整備等との関連性を調査・分析し、今後の支援のあり方を検討すると共に、我が国産
業界が今後アフリカへの投資・進出を検討する際の判断材料を提供することをその目的
とする。
(2) 調査方法
調査では、各国知財庁、広域知財庁及び国連・国連関係機関、地域同盟、主要先進国
について、それぞれが公開している情報を収集し、概観を把握した。また、アフリカ諸
国で実際に特許権や商標権を取得している内外企業、代理人事務所に対する、アンケー
ト調査・ヒアリング、アフリカ諸国の知財庁、代理人事務所に対するヒアリング等を実
施した。
①
情報収集
a)
アフリカ諸国における経済概況、産業財産権(特許、意匠、商標)保護制度の
概要及び産業財産権取得状況について、公開情報を収集し、整理した。
b)
国連・国連関係機関、地域機関及び主要先進国のアフリカ諸国への支援策につ
いて、公開情報を収集し、整理した。
c)
公開されている各種データベースを利用して、実際にアフリカ諸国で特許権、
商標権を取得している内外の企業を調査し、整理した。
②
国内調査
a)
産業財産権取得状況の調査で得られた、アフリカ諸国へ出願経験のある企業に
対して、産業財産権取得の目的、取得した産業財産権の事業化の事例及び産業
財産権制度の問題点についてアンケート調査を行った。
b)
上記企業の中から選択し、アフリカ広域知的財産機関(
ARIPO: African
Regional Industrial Property Organization
)及びアフリカ知的財産機関
(
OAPI
:
Organisation Africaine de la Propriété Intellectuelle
)への出願状
況、具体的な問題点についてヒアリングを行った。
c)
国内企業に、アフリカ諸国の産業財産権制度の情報提供及び出願の仲介サービ
ス等を実施している情報提供業者に対して、アフリカ諸国の産業財産権制度の
現状、問題点等についてヒアリングを行った。
③
海外調査
a)
国内企業と同様に、アフリカ諸国への出願経験のある欧米の企業に対してアン
ケート調査を行った。
b)
海外企業アンケートを補完するために、欧米企業のアフリカ諸国への出願を取
c)
アフリカ諸国の産業財産権制度の整備、運用の現状を調査するために、現地の
知財庁、代理人事務所に対してヒアリングを行った。
(3) 調査対象
①
情報収集
a)
国際機関、地域同盟等の調査
インターネット等による公開情報
b)
各国特許庁、広域特許庁等の調査
インターネット等による公開情報
c)
公開されている各種データベース
・
PATENTSCOPE
(
WIPO
:
World Intellectual Property Organization
)
・
Madrid Express Database
(
WIPO
)
・
esp@cenet
(
EPO
:
European Patent Office
)
・
INPADOC
(
EPO
)
②
国内企業調査
a)
国内企業アンケート
アフリカ諸国への出願経験のある国内企業:
114
社
b)
国内企業ヒアリング
上記企業の中から、
特に
ARIPO
及び
OAPI
加盟国への出願経験の多い
(
ARIPO
加盟国
5
カ国以上)企業:
4
社
c)
情報提供業者ヒアリング
国内企業のヒアリングにおいて、我が国の中でアフリカ諸国の産業財産権制度
の情報について知見を有しており、さらにこれらの国に対する出願の仲介を行
っている情報提供業者:
2
社
③
海外企業・代理人・知財庁調査
a)
海外企業アンケート
アフリカ諸国への出願経験のある欧米の企業:
79
社
b)
海外代理人事務所アンケート
欧米企業のアフリカ諸国への出願を取扱っていると考えられる欧米の代理人
事務所:
22
社
c)
アフリカ諸国の知財庁、代理人事務所ヒアリング
(i)
プレトリア(南アフリカ)
・ 代理人事務所:
Adams & Adams
法律事務所
・ 知財庁:
Companies and Intellectual Property Registration Office
(
CIPRO
)
(ii)
ナイロビ(ケニア)
・ 知財庁:
Kenya Industrial Property Institute
(
KIPI
)
・ 代理人事務所:
Kaplan & Stratton Advocates
・ 知財機関:
African Intellectual Property Organization
(
OAPI
)
・ 代理人事務所:
CABINET CAZENAVE S.A.R.L.
CABINET EKANI-CONSEILS
CABINET ALPHINOOR & CO.
(iv)
カイロ(エジプト)
・ 代理人事務所:
Saba & CO. Egypt
Abu-Ghazaleh Intellectual Property
(
AGIP
)
Egypt Office
(4) 調査期間
2. アフリカ諸国の経済、産業財産権制度の概要
アフリカ諸国(
53
カ国
+2
機関(
ARIPO
、
OAPI
)
)の概況、経済状況、同盟・連携関
係及び産業財産権制度の概要を示す。
(1) 概況及び経済状況
① 概況、経済状況
外務省ホームページ(以下
HP
と略す)によると、我が国が承認しているアフリカ諸
国は
53
カ国である(西サハラはモロッコとの関係上国家として承認しておらず、国際
連合にも加盟できていない)
。外務省
HP
1等より収集した、アフリカ諸国の概況を一覧
にまとめた(資料編1参照)
。資料の項目は以下の通りである。結果は、国コード順に並
べた。
資料の項目:CC(国コード)、国名、LDC(後発開発途上国:Least Developed Countries)指定の有無、 国土面積、人口、言語、主要産業、GNI(国民総所得:Gross National Income)もしくはGDP、一人当
たりGNIもしくはGDP、総貿易額(輸出、輸入)、主要貿易品目、主要貿易相手国(国名と割合)、対日
本貿易(輸出額、輸入額、主要品目)、日本からの直接投資(件数、合計金額)、在留邦人数
ここで、
LDC
とは、国連開発政策委員会(
CDP
:
United Nations Committee for
Development Policy
)が認定した基準に
基づき、国連経済社会理事会の審議を経
て、国連総会の決議により認定された、
開発途上国の中でも特に開発の遅れた
国々のことである。
現在、世界では
50
カ国が
LDC
と認定
されている(アフリカ地域:
34
カ国、ア
ジア地域:
10
カ国、大洋州地域:
5
カ国、
中南米地域:
1
カ国)
。具体的には、
2003
年の
LDC
リスト見直しでは
1
人当たり
国民総所得(
GNI
)が
750
ドル未満、人
口
75
百万人以下等が
LDC
の基準とされ
ている
2。
LDC
は、
WTO
加盟国でも
TRIPS
協定の遵守義務が免除されている
3。
アフリカ諸国の一人当たり
GNI
(
2006
年)は、最高がセーシェルの
US$8,650
、最
低がブルンジの
US$100
である
(ソマリアはデータが無い)
。
ちなみに日本は
US$38,410
である。全体的に、産油国、ダイヤモンド、貴金属、レアメタルの産出国は比較的
GNI
が高いが、農業国は低い。日本からの貿易、投資、在留人数も、経済状況に比例してい
る。なお、
WIPO
の
Directory of Intellectual Property Offices
4及び各国
HP
よりアフ
リカ諸国の知財庁名とその上位官庁を抜粋し、資料編5(国別調査報告)に記載する。
1 アフリカ各国情勢(外務省)(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/africa.html) 2 後発開発途上国(LDC)(外務省)(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/ldc/q2.html)
3 TRIPS協定 第66条(特許庁)(http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/fips/trips/ta/chap7.htm)
TRIPS協定において、LDCに与えられた協定履行の経過措置期間は10年間(2005年12月末)であったが、
LDCからの延長要請に基づいて、2013年7月1日まで延長されている。
② 各国の政治的・経済的な同盟・連携関係
外務省
HP
に掲載されている「アフリカにおける主要地域機関の相関図」
5に記載され
ている以下のアフリカ主要地域機関について概要を調査した。
a)
アフリカ連合(
AU
:
African Union
)
b)
アラブ・マグレブ連合(
UMA
:
Union of the Arab Maghreb
)
c)
サヘル・サハラ諸国国家共同体(
COMESSA
:
Community of Sahel-Saharan
States
)
d)
西アフリカ諸国経済共同体(
ECOWAS
:
Economic Community of West African
States
)
e)
西アフリカ経済通貨同盟(
UEMOA Union Economique et Monétaire Ouest
Africaine
)
f)
中部アフリカ諸国経済共同体(
CEEAC
:
Communauté Économique des États de
L’Afrique Centrale
)
g)
中部アフリカ経済通貨共同体(
CEMAC
:
Communate Economique et Monetaire
de L'Afrique Centarale
)
h)
政府間開発機構(
IGAD
:
Intergovernmental Authority on Development in
Eastern Africa
)
i)
東アフリカ共同体(
EAC
:
East African Community
)
j)
南部アフリカ開発共同体(
SADC
:
Southern African Development Community
)
k)
南部アフリカ関税同盟(
SACU
:
Southern Africa Customs Union
)
l)
東・南アフリカ市場共同体(
COMESA
:
Common Market for Eastern and
Southern Africa
)
a)
アフリカ連合
6(
AU
:
African Union
)
7(i)
概要
(1)
AU
は、アフリカ
53
カ国・地域が加盟する世界最大の地域機関
8。本部はアジスア
ベバ(エチオピア)
。
(2)
AU
は、アフリカの一層高度な政治的・経済的統合の実現と紛争の予防・解決に向
けた取組強化のために、
2002
年
7
月、
「アフリカ統一機構(
OAU
)
(
1963
年
5
月設
立)
」から発展改組されて発足。
(3)
活動目的は、アフリカ諸国・諸国民間の一層の統一性・連帯の達成、アフリカの政
治的・経済的・社会的統合の加速化、アフリカの平和・安全保障・安定の促進、民
主的原則と制度・国民参加・良い統治の促進、持続可能な経済・社会・文化開発の
促進等。
(4)
最高機関としての「総会」
(首脳会議)
(
2005
年より、それまでの年一回から年二回
5 アフリカ基礎データ(外務省)(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/af_data/index.html) 6 アフリカ連合(外務省:2008.4)(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/oau/oau.html) 7 African Union(www.africa-union.org/root/au/index/index.htm)
8 我が国未承認の「サハラ・アラブ民主共和国」を含む。モロッコはサハラ・アラブ民主共和国加入に反対し
開催)
、加盟国閣僚により構成される「閣僚執行理事会」を設置。現在の議長は、
リビア国カダフィ大佐(
2009
年
1
月就任、
2010
年
1
月まで)
。
(5)
執行機関として「委員会」を設置。
AU
を対外的に代表し、政策・法案の提案、決
定事項を執行する。現在の
AU
委員長(第
2
代)はジャン・ピン前ガボン副首相兼
外相(
2008
年
2
月就任、任期
4
年)
。
(ii)
我が国との関係
(1)
我が国は
AU
をアフリカにおけるオーナーシップの現れとして高く評価。特に、
AU
の紛争予防、管理、解決の活動を重視。ますます重要性を増す
AU
との関係強化は、
我が国の対アフリカ外交の最重要事項の
1
つ。
(2)
コナレ初代
AU
委員長を始め
AU
側は、
TICAD
プロセスを基軸とする我が国のア
フリカ開発政策を高く評価。
(3)
我が国は、
AU
平和基金への拠出(
OAU
時代からの累計
504.6
万ドル)及びそれ以
外の様々な支援(計
1,354
万ドル)を実施。
(参考)拠出金以外の対AU支援
ダルフール問題に関するAUの活動に対する支援(867万ドル、2006年5月、緊急無償)、大湖地域元
児童兵の社会復帰支援(200万ドル、2006年3月、平和構築無償、UNDP経由)、AU貿易産業振興セミ
ナー支援(6万ドル、2005年10月、UNDPアジア・アフリカ協力基金)、AUスーダン・ダルフール・ミ
ッション人造り支援(281万ドル、2005年10月、人間の安全保障基金)。
(4)
日・
AU
間での交流・対話は活発。
(a)
我が国は、第
1
回
AU
総会(
2002
年
7
月、於:南アフリカ)に杉浦外務副大臣
(当時)が出席したのを始め、毎回の
AU
総会にオブザーバー出席すると共に、
総理メッセージ等を伝達。
2008
年
1
月の第
10
回
AU
総会には、森元総理が政府
代表として参加、開会式でスピーチを行った。中山政務官も同総会に出席。また、
2004
年
9
月南アフリカで開催された全アフリカ議会第
2
回本会議開会式に扇参
議院議長が招待を受け参加。
(b)
AU
からは、
2003
年
9
月末から
10
月初旬に東京で開催された第
3
回アフリカ開
発会議(
TICAD III
)にチサノ
AU
議長(当時)
、コナレ初代
AU
委員長が出席。
2004
年
9
月及び
10
月にジニット平和・安全保障委員(当時)及びコナレ委員長
がそれぞれ来日。同年
11
月に東京で開催された
TICAD
アジア・アフリカ貿易投
資会議(
AATIC
)にオバサンジョ
AU
議長(ナイジェリア大統領(当時)
)が出
席。
2006
年
2
月にアジスアベバで開催された
TICAD
平和の定着会議にはジニッ
ト平和・安全保障委員が参加し分科会議長を務めると共に、同会議で議長を務め
た塩崎外務副大臣(当時)がコナレ委員長を表敬。
(c)
2006
年
5
月、我が国総理として初めて小泉総理(当時)が
AU
本部を訪問。そ
の際の総理からの招待により、
2006
年
7
月、コナレ委員長が訪日。
(d)
2005
年
6
月、我が国は
AU
に対する初代の常駐代表を任命(駐エチオピア大使
が兼任)
。
(iii) IP
関連事項
PAIPO
( 汎 ア フ リ カ 知 的 所 有 権 機 関 :
Pan-African Intellectual Property
b)
アラブ・マグレブ連合
9(
UMA/AMU
:
Union of the Arab Maghreb
)
10(i)
概要
AMU
は、北アフリカの通称、マグレ
ブと呼ばれる
5
カ国が同じ歴史、文化を
共有した背景から連帯、進歩、諸権利の
保護を目的とし、
1989
年に創設された経
済協力機構。本部はラバト(モロッコ)
。
加盟国間における自由な人や物の移
動など最終的には欧州共同体に似た地域
共同体の設立を目標に掲げ、その前段階
として加盟国間での関税及び非関税障壁
撤廃による自由貿易地域化を提唱してい
る。
事務局長:
H.E. Mr. Habib BEN YAHIA
(チュニジア)
(ii)
加盟国:アルジェリア、リビア、モーリタニア、モロッコ、チュニジア
(iii)
日本との関係(外務省
HP
)
高村外務大臣とベン・ヤヒア
AMU
事務局長との会談(平成
20
年
5
月
29
日)
高村外務大臣は、29日(木曜日)17時35分から約20分間、TICAD IV参加のために来日中のベン・
ヤヒア・アラブ・マグレブ連合(AMU)事務局長と会談を行ったところ、概要以下のとおり。
冒頭、高村大臣より、TICAD IV 参加を歓迎しつつ、ベン・ヤヒア事務局長が初代駐日チュニジア大使
を務めて以来、外相等チュニジア政府要職の在任時代にも二国間友好関係促進のため多大なる貢献をされ
たことに対し謝意を表した。これに対し、ベン・ヤヒア事務局長より、TICAD IVに参加するため訪日で
きたことは欣快であり、今回はAMU 事務局長として訪日し、日・マグレブ友好関係促進のため尽力する
所存である旨述べた。
ベン・ヤヒア事務局長より、AMU5カ国間の協力関係の評価に言及しつつ、AMU・EU及びAMU・米国
間の対話につき説明があり、こうした対話を日本との間でも行いたい旨の提案があった。これに対し、高 村大臣より、前向きに検討したい旨応答した。
引き続き、ベン・ヤヒア事務局長より、AMUとしては、日本との対話を通じ、集団で協同して働くという
日本社会の考え方等を導入しつつ、マグレブ統合に向けて尽力していきたい旨述べた。これに対し、高村 大臣より、ベン・ヤヒア事務局長のマグレブ統合に向けた努力が実ることをお祈りする旨述べた。
(iv) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
c)
サ ヘ ル ・ サ ハ ラ 諸 国 国 家 共 同 体
(
COMESSA
/
CEN-SAD
:
Community
of Sahel-Saharan States
)
11(i)
概要
COMESSA
は中部・北部を中心とした
アフリカ諸国
28
カ国が加盟するアフリ
カ最大の準地域機関。
本部はトリポリ
(リ
9 出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(http://ja.wikipedia.org/wiki/アラブ・マグレブ連合) 10 UMA(www.maghrebarabe.org/en/)
ビア)
。
(ii)
加盟国:
ベナン、ブルキナファソ、中央アフリカ、コモロ、コートジボワール、ジブチ、エジ
プト、エリトリア、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、ガーナ、リビア、リベリア、マ
リ、モロッコ、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、ソマリア、スー
ダン、チャド、トーゴ、チュニジア、ケニア、モーリタニア、サントメ・プリンシペ
(iii)
日本との関係(外務省
HP
)
岩屋外務副大臣のリビア訪問について12(平成19年5月31日)
(1) 岩屋毅外務副大臣は、5月31日(木曜日)から6月5日(火曜日)までの間、リビアを訪問する。
(2) 同地では、6月2日(土曜日)から3日(日曜日)にかけて開催されるサヘル・サハラ諸国国家共同体
(CEN-SAD)首脳会議に参加するアフリカ各国元首等及びリビア政府要人に対して、来年我が国が開催す
る第4回アフリカ開発会議(TICADⅣ)について説明し、首脳の参加招請を行うと共に、二国間関係等に
ついても意見交換を行う予定である。
(iv) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
d)
西アフリカ諸国経済共同体
13(
ECOWAS
:
Economic Community of West African
States
)
14(i)
概要
1975
年
5
月
28
日、
ECOWAS
設立
協定正式合意(於:ラゴス)
。設立の
目的は、西アフリカの域内経済統合を
推進する準地域機関として以下の他、
防衛・紛争解決機能、安全保障機能を
備える。
・持続的経済開発のための基盤整備
・地域内の関税障壁の撤廃
・域内・域外貿易の促進等
委員長(
Commissioner
)は、
2001
年
12
月から事務局長(
Executive Secretary
)を務めたモハメッド・イブン・チャンバ
ス(
Dr. Mohammed Ibn Chambas
)
(ガーナ人)が、
2007
年
1
月の首脳会議にて初代
委員長に就任。任期は
4
年。
(ii)
加盟国
原加盟国は西アフリカ
15
カ国。現在の加盟国
15
カ国(ベナン、ブルキナファソ、カ
ーボベルデ、コートジボワール、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、リベリア、
マリ、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、トーゴ)
。
(注)カーボベルデが新規加盟(
1977
年)
。モーリタニアが通貨統合等に反対して脱
退(
2000
年
12
月)
。
12 プレスリリース(外務省2007.5.31)(http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/h19/5/1173691_804.html) 13 西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)(JICA研究所)
(iii)
我が国との関係
我が国はこれまで国連機関(国連難民高等弁務官事務所(
UNHCR
:
United Nations
High Commissioner for Refugees
)
、国際連合児童基金(
UNICEF
:
United Nations
Children's Fund
)、 国 連 世 界 食 糧 計 画 (
WFP
:
United Nations World Food
Programme
)
)等への拠出、加盟各国への開発援助等を通じて
ECOWAS
に対する間接
的な支援を行ってきた。また、
2000
年度より、
ECOWAS
事務局に対して直接拠出を行
っている。
(iv) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
e)
西アフリカ経済通貨同盟
15(
UEMOA
:
Union Economique et Monétaire Ouest
Africaine
)
16(i)
概要
1994
年1月
12
日、西アフリカにおい
て、西アフリカ経済共同体
(CEAO
:
Communauté Économique de l'Afrique
de l'Ouest
)、 西 ア フ リ カ 関 税 同 盟
(UDAO
:
Union Douanière de
l'Afriquede l'Ouest
)及び西アフリカ通
貨 同 盟
(UMOA
:
Union Monétaire
Ouest Africaine
)を改組し
UEMOA
に
集約した。
(ii)
加盟国:ベナン、ブルキナファソ、コートジボワール、ギニアビサウ、マリ、ニジェ
ール、セネガル、トーゴ
(iii) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
f)
中部アフリカ諸国経済共同体
17(
ECCAS/CEEAC
:
Communauté Économique des
États de L’Afrique Centrale
)
18(i)
概要
CEEAC
は
1981
年
12
月に設立された
経済共同体である。本部はリーブルヴィ
ル(ガボン)
。
(ii)
加盟国:アンゴラ、ブルンジ、カメル
ーン、中央アフリカ、ガボン、コンゴ共
15 外務省調査月報(2002 No.2)
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/pub/geppo/pdfs/02_2_1.pdf) 16 UEMOA(www.uemoa.int/)
和国、コンゴ民主共和国、赤道ギニア、サントメ・プリンシペ、チャド
(iii) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
g)
中部アフリカ経済通貨共同体
19(
CEMAC
:
Communate Economique et Monetaire de
L’Afrique Centarale
)
20(i)
概要
CEMAC
を設立する条約は、
1994
年
3
月
16
日ンジャメナ(チャド)に於いて
署名されたが、
批准手続きが遅れたため、
発効が遅れ、
1996
年
7
月
5
日発効した。
CEMAC
を設立する条約はその前文
において、従来の中部アフリカ関税経済
同盟(
UDEAC
)及び
1991
年アブジャ
(ナイジェリア)開催の
OAU
元首会議
の趣旨に従い、またフランス・フラン通
貨圏の新しい動向を考慮し、アフリカに
おいて必要とされる協力と発展のため、欧州大陸との関係をも考慮し、夫々加盟国国民
の独自性を尊重し、
相互の連帯を強化することを謳っている。
条約第1条後段において、
「共同体の使命は、経済と通貨の2つの同盟制度の枠内において、加盟国は既存の相互
の協力関係を更に経済通貨統合に向けて推進せしめることを了解する」と謳っている。
(ii)
加盟国:カメルーン、中央アフリカ、コンゴ共和国、ガボン、赤道ギニア、チャド
(iii) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
h)
政府間開発機構
21(
IGAD
:
Intergovernmental Authority on Development in Eastern
Africa
)
22(i)
概要
IGAD
はジブチ、エリトリア、エチオ
ピア、ケニア、ソマリア、スーダン、ウ
ガンダの東アフリカ7カ国加盟の地域機
構。加盟国首脳からなる総会、外相から
なる閣僚会議、事務局などを持つ。
1986
年創設の干ばつ対策・開発政府間機構が
96
年に改組され、発足した。
19 外務省調査月報(2002 No.2)
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/pub/geppo/pdfs/02_2_1.pdf 20 CEMAC(www.cemac.cf/)
2002
年
1
月の第
9
回サミットでは「紛争早期警戒・対応メカニズム」の設置に合意
し、アジスアベバに本部を置いて情報の収集、分析に努め、地域内での紛争の危険性を
事前に把握し、抑止することを目的とした。
1991
年以来、武装各派の対立、衝突が続くソマリアでも
IGAD
主導で国民和解会議
が続き、
2004
年
1
月には暫定政府樹立合意の署名も行なわれた。
(ii)
加盟国:ジブチ、エリトリア、エチオピア、ケニア、ソマリア、スーダン、ウガンダ
(iii) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
i)
東アフリカ共同体
23(
EAC
:
East African Community
)
24(i)
概要
EAC
は、ケニア、タンザニア、ウガ
ンダ、ルワンダ、ブルンジの東アフリ
カ諸国により結成された共同体。将来
的な地域統合を目指している。共同体
機構の本拠地はアルーシャ(タンザニ
ア)
。
1970
年代に前身となる東アフリカ
共同体が存在していたが、
1977
年にケ
ニアとタンザニアの主導権争いや各
国の国内事情等により事実上瓦解。
1978
年には、
ウガンダがタンザニアに
侵攻し合い交戦状態となり完全消滅
した。
その後、地域の情勢が安定した
2001
年にケニア、タンザニア、ウガンダの三カ
国により再結成が図られ、
2005
年には関税同盟が発足。
2007
年にはルワンダ、ブルン
ジが参画し、計
5
カ国に拡大している。
域内はビクトリア湖沿岸の農産物生産地や地下資源に恵まれると共に、
1
億人強の人
口を有することから、今後発展が見込まれている。
2010
年までに単一通貨と統一市場の
導入、その後に連邦制などが模索される予定。
(ii)
加盟国:ケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ、ブルンジ
(iii) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
j)
南部アフリカ開発共同体
25(
SADC
:
Southern African Development Community
)
26(i)
概要
1980
年
4
月
1
日に南部アフリカ開発調整会議(
SADCC
)として発足。
23 出典:フリー百科事典『ウィキペディア(WIKIPEDIA)』(http://ja.wikipedia.org/wiki/東アフリカ共同体) 24 EAC(www.eac.int/)
南部アフリカ諸国が、アパルトヘイトを実施していた南アフリカ旧政権の経済的支配
から脱却することを目的に設置された。
南アフリカの民主化に伴い、
1992
年
「南部アフリカ開発共同体(
SADC
)
」と
名称を変え、
94
年に南アフリカも加盟国
として迎えた。以後、経済統合・共同市
場設立を標榜し、更に紛争解決・予防の
ための活動も行っている。
目的は、域内の経済発展促進と貧困軽
減、地域統合、平和と安全の維持・促進、
相互依存の原理に基づく自立的発展、国
家間の計画の調整と地域としての方針の
決定、域内資源の保全と効果的活用、歴
史的・社会的・文化的つながりの深化。
議長国は
1
年ごとの輪番制。
2002
年
10
月の
SADC
サミット後の
1
年間はアンゴラ。
2003
年
SADC
首脳会合(
8
月予定)以降はタンザニア。
2007
年
8
月の
SADC
首脳会
議がザンビアで開催され、同国が議長国に就任。副議長国は南アフリカ。事務局はハボ
ロネ(ボツワナ)に所在。
(ii)
加盟国
南部アフリカの
15
カ国:タンザニア、ザンビア、ボツワナ、モザンビーク、アンゴ
ラ、ジンバブエ、レソト、スワジランド、マラウイ、ナミビア、南アフリカ、モーリシ
ャス、セーシェル、コンゴ民主共和国、マダガスカル(
2008
年再加盟)
(iii)
日本との関係
(1) SADC
事務局に対する直接支援
平成
7
年度より、
SADC
の機能強化等を目的とした、各種セミナー等の開催を支援
するため、
SADC
事務局に対する拠出を行っている。これまでに「土地・水資源管理
研究会議」
(平成
7
年度)
、
「伝染性牛肺炎防止対策会議」
、
「産業研究開発ワークショ
ップ」
(
8
年度)
、
「観光部門マーケティング・戦略会議」
、
「中小企業振興対策ワークシ
ョップ」
(
9
年度)
、
「中小企業振興対策ワークショップ」
(
12
年度)
、
「
SADC
機構改革
の実施に伴う加盟各国での国別委員会に係るワークショップ」
(
13
年度)等を実施。
(2) SADC
本部へ専門家(地域開発計画アドバイザー
1
名)を派遣。
(3) SADC
事務局のヴィレム・ホイマン(
Goeiemann
)上級エコノミスト(ナミビア人)
が日本貿易振興会の招待により、
2001
年
5
月
20
日から
27
日まで来日。
5
月
25
日の
SADC
投資セミナーにおいては、約
70
名の日本企業関係者が参集。
(4) 2002
月
10
月、
SADC
諸国産品の対日輸出促進及び国情紹介を目的として、
「
SADC
展」が東京にて
SADC
及び
JETRO
の共催により開催され、
65
企業・機関が出席し
た。また、直前に行われた
SADC
投資セミナーにおいて、来日したラムサミー
SADC
事務局長より、投資事情に関するプレゼンテーションも行われた。
(iv) IP
関連事項
プ(ナイロビ、ケニア、
5-8 June 2007
)
27k)
南部アフリカ関税同盟(
SACU
:
Southern Africa Customs Union
)
28(i)
概要
29SACU
はボツワナ、レソト、ナミビア、
南アフリカ、スワジランドの
5
カ国によ
る関税同盟。世界で最も古い関税同盟で
あり、元々は
1910
年に、旧英連邦の南
アフリカ連邦(南アフリカ)
、ベチュアナ
ランド(ボツワナ)
、バストランド(レソ
ト)
、
スワジランドの間で締結された関税
同盟であり、加盟国の経済発展のための
地域統合、加盟国間での貿易円滑化、他
国・地域との通商交渉を行うことなどを
目的としている。アフリカ諸国の独立に
伴い、
1969
年に協定の改訂を行っている。
1990
年にナミビアが独立し、
SACU
に加盟
したことから加盟国は
5
カ国に増加した。
現在は
2002
年に合意された協定
(
SACU 2002
Agreement
)に基づいている。
(ii)
加盟国:ボツワナ、レソト、ナミビア、南アフリカ、スワジランド
(iii) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
l)
東・南アフリカ市場共同体(
COMESA
:
Common Market for Eastern and Southern
Africa
)
30(i)
概要
1981
年から営まれていた国際交易圏
を改定する型で、
1994
年から
COMESA
が営まれてきた。
COMESA
加盟国は、
2000
年から自由貿易圏を設定している。
31
(ii)
加盟国
ブルンジ、コモロ、コンゴ民主共和国、
ジブチ、エジプト、エリトリア、エチオ
ピア、ケニア、リビア、マダガスカル、
27 Seed Update(SADC:2007.6)
(http://www.sadc.int/fanr/crops/seed_security/docs/Seed%20Update%2025.pdf) 28 SACU(www.sacu.int/)
29 WTO関連用語集(JA全中:2007.10)
(http://www.zenchu-ja.or.jp/food/wto/wtokanrenyougo/145.html) 30 COMESA(www.comesa.int/)
マラウイ、モーリシャス、ルワンダ、セーシェル、スーダン、スワジランド、ウガンダ、
ザンビア、ジンバブエ(事務局:ルサカ(ザンビア)
)
元メンバー国:レソト(脱退:
1997
)
、モザンビーク(
1997
)
、タンザニア(
2000
)
、
ナミビア(
2004
)
、アンゴラ(
1981
)
(iii) IP
関連事項
HP
上に
IP
に関連した事項の記載はない。
また、アフリカ諸国に関連した関税協定、自由貿易協定等を以下にまとめた(データは
JETRO
の
HP
の、世界と日本の主要自由貿易協定(
FTA
:
Free Trade Agreement
)一覧
(暫定版)
32(
2007
年
11
月)及び外務省
HP
の日本の経済連携協定(
EPA
)交渉
33を使
用した(資料編1参照)
)
。これらの協定を以下に示す。
表 1 アフリカ諸国に関連した各種貿易協定の一覧
名称 加盟国・地域 形態
1 インド・南部アフリカ関税同盟(SACU)特恵貿易に向けた枠組み 協定
インド:SACU(南アフリカ、ボツワナ、レソト、
ナミビア、スワジランド)
特恵関税協定
2 イスラム開発協力(「特恵貿易協定 D8」)会議
バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラ ン、マレーシア、ナイジェリア、パキスタン、ト ルコ
特恵関税協定
3 モーリシャス・パキスタン特恵貿易協定 モーリシャス、パキスタン 特恵関税協定
4
貿易特恵システム(イスラム諸国 会議機構)
マレーシア、バングラデシュ、カメルーン、エジ プト、ギニア、ヨルダン、イラン、レバノン、リ ビア、モルジブ、モロッコ、パキスタン、セネガ ル、シリア、チュニジア、トルコ、ウガンダ、ア ラブ首長国連邦
特恵関税協定
5 EU
・地中海諸国連合協定 EU、チュニジア、モロッコ、イスラエル、パレス
チナ自治政府、エジプト、ヨルダン、アルジェリ ア、シリア、トルコ
自由貿易協定
6 EU協定(・南アフリカ通商・開発・協力TDCA) EU、南アフリカ 自由貿易協定
7 EFTA(SACU・南部アフリカ関税同盟)自由貿易協定 EFTA、SACU 自由貿易協定
8 EU、エジプト連合協定 EU、エジプト 自由貿易協定
9 EU、チュニジア連合協定 EU、チュニジア 自由貿易協定 10 EU、モロッコ連合協定 EU、モロッコ 自由貿易協定 11 EU、アルジェリア連合協定 EU、アルジェリア 自由貿易協定
12 アガディール協定 モロッコ、チュニジア、エジプト、ヨルダン 自由貿易協定
13 EFTA・モロッコ自由貿易協定 EFTA、モロッコ 自由貿易協定 14 EFTA・チュニジア自由貿易協定 EFTA、チュニジア 自由貿易協定 15 EFTA・エジプト自由貿易協定 EFTA、エジプト 自由貿易協定
16 米国・モロッコ自由貿易協定 米国、モロッコ 自由貿易協定
32 世界と日本の主要FTA一覧(暫定版)(JETRO 2007.11)
(http://www3.jetro.go.jp/jetro-file/search-text.do?url=05001491) 33 日本の経済連携協定(EPA)交渉(外務省2007.3)
17
大アラブ自由貿易地域(GAFTA) イラク、クウェート、バーレーン、カタール、ア
ラブ首長国連邦、オマーン、サウジアラビア、レ バノン、シリア、ヨルダン、エジプト、リビア、 チュニジア、イエメン、スーダン、モロッコ、パ レスチナ
自由貿易協定
18 中 国 ・ 南 部 ア フ リ カ 関 税同 盟(SACU)自由貿易協定 中国、レソト、スワジランド)SACU(南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、 自由貿易協定 19 EFTA・南アフリカ関税同盟 EFTA、南アフリカ 自由貿易協定
20 米国・中東諸国自由貿易圏 米国、UAE、オマーン、エジプト、チュニジア 自由貿易協定
21 米 国 ・ 南 部 ア フ リ カ 関 税同 盟(SACU)自由貿易協定 米国、レソト、スワジランド)SACU(南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、 自由貿易協定
22 アフリカ・カリブ・太平洋諸国・地域(ACP) EU(79カ国)(ACPメンバー国)
23 韓国・南アフリカ自由貿易協定 韓国、南アフリカ 自由貿易協定
これらの内、以下の協定は知的財産権に関連した条文を含む。
EFTA・南部アフリカ関税同盟(SACU)自由貿易協定
第1条 目的の中に、知的財産権の効果的な保護を保証することが謳われている。
7
三章 知的財産権の保護に特化された条文となっているが、条文は第26条のみで、TRIPS協定
の枠組みの中での条文となっている。第33条:協力の分野の中で、知的財産法の履行に対
する協力が謳われている。
EFTA・モロッコ自由貿易協定
第16条 知的財産権の保護を規定しており、TRIPS協定の枠組み内の規定となっている。
13
第29条 技術協力の中に知的財産権分野を明記している。
EFTA・チュニジア自由貿易協定
第1条 目的の中に、知的財産権の効果的な保護を保証することが謳われている。
14
三章 知的財産権の保護に特化された条文となっているが、条文は第23条のみで、TRIPS協定
の枠組みの中での条文となっている。第33条:協力の分野の中で、知的財産法の履行に対
する協力が謳われている。
EFTA・エジプト自由貿易協定
第1条 目的の中に、知的財産権の効果的な保護を保証することが謳われている。
15
第三章 知的財産権の保護に特化された条文となっているが、条文は第23条のみで、TRIPS協定
の枠組みの中での条文となっている。第36条:協力の分野の中で、知的財産法の履行に対
する協力が謳われている。 米国・モロッコ自由貿易協定
前文 知的財産権の主題である創造と革新の養育及び商品とサービス貿易の促進に努めることが
明記されている。 16
第15条 知的財産権に関する条文となっている。加盟国の双方が、PCT、ブリュッセル条約、マド
リッド・プロトコル、ブタペスト協定、TLT、WCT、WPPTを批准し、PLT、ヘーグ協定
の批准に努力することが規定されている。商標に関しては、商標の中に証明商標を含むこ と、商標権者の独占権、フェアユースなどが規定されている。特許に関しては、発明の対 象に動植物、既知の物の新規な用途を含むこと、限定された独占権の制限などの規定があ る。その他に、地理的表示、ドメイン名、著作権、権利行使などについても規定を含む。
(2) 産業財産権制度
①
産業財産権制度一覧
アフリカ諸国の産業財産権制度の概要をまとめた(資料編2参照)
。概要は以下の
とおり。
・ 特許:アフリカ
53
カ国の内、アンゴラ、カーボベルデ、ジブチ、エリトリア、エ
チオピア、赤道ギニア、ギニアビサウ、コモロ、サントメ・プリンシペを除く
44
多い。
・ 意匠:アフリカ
53
カ国の内、アンゴラ、カーボベルデ、ジブチ、エリトリア、エ
チオピア、ガンビア、赤道ギニア、ギニアビサウ、コモロ、リベリア、レソト、
セーシェル、サントメ・プリンシペを除く
31
カ国で意匠法が施行されている。意
匠法の場合も、特許法と同様に制定後古いまま改正されていない国も多い。
・ 商標:アフリカ
53
カ国の内、アンゴラ、カーボベルデ、ジブチ、エリトリア、赤
道ギニア、ギニアビサウ、コモロ、ルワンダ、セーシェル、スーダン、サントメ・
プリンシペを除く
42
カ国で商標法が施行されている。商標法も特許法、意匠法と
同様に制定後、長時間を経過している国が多い。
ただし、ソマリアは実質的に中央政府がないので、制度自体が機能していない。
② 産業財産権出願・登録状況(統計)
アフリカ諸国の産業財産権出願・登録状況を
WIPO
の統計資料
34を利用して調べた
(資料編3参照)
。概要は以下のとおり。
・ 特許:アルジェリア(
’06
年:出願
665/
登録
479
)
、エジプト(
’05
:
1,436/147
)
、
モロッコ(
’05
:
660/556
)マダガスカル(
’06
:
44/28
、数は少ない)
、チュニジア
(
’05
:
338/’96
:
146
)
、南アフリカ(
’95
:
5,554/’92
:
6768
)等で特許の出願、登
録が報告されている。また、アフリカ内の広域機関である
African Regional
Intellectual Property Organization
(
ARIPO
)(
’01
:
67/138
)及び
African
Intellectual Property Organization
(
OAPI
)
(
’00
:
60/339
)での出願、登録も報
告されている。これらの出願、登録例については国外の出願人からのものが多い
とされている。
・ 意匠:アルジェリア(
’02
:
195/162
)
、モロッコ(
’00
:
481/’98
:
442/73
)
、マダガ
スカル(
’02
:
123/167
)
、チュニジア(
’96
:
114/114
)
、南アフリカ(
’95
:
1,574/’92
:
1,213
)等で意匠の出願、登録が報告されている。
・ 商標:アルジェリア(
’06
:
6,876/4,195
)
、モロッコ(
’06
:
11,242/4,238
)
、マダガ
スカル(
’06
:
877/858
)
、南アフリカ(
’05
:
28,331/19,895
)等で商標の出願、登
録が報告されているほか、
エジプト(
’06
:
3,208/3,088
)
、
ケニア(
’06
:
1,567/1,566
)
、
リベリア(
’06
:
740/740
)
、レソト(
’06
:
900/900
)
、モザンビーク(
’06
:
1,202/1,202
)
、
ナミビア(
’06
:
1,061/1,061
)
、スーダン(
’06
:
938/937
)
、シエラレオネ(
’06
:
945/945
)
、
スワジランド(
’06
:
1,020/1,020
)
、ザンビア(
’06
:
1,101/1,101
)等でマドリッド・
プロトコルを利用した国際出願、登録が報告されている。
③
アフリカ広域知財機関
ARIPO
、
OAPI
の概要
ARIPO
、
OAPI
の二つの広域機関について、産業財産権制度の概要をまとめた(資
料編4参照)
。
a)
アフリカ広域知的財産機関(
ARIPO
:
African Regional Industrial Property
Organization
)
(i)
概要
ARIPO
は、
加盟国並びにアフリカ
地域の工業所有権法及び関連事項の
調和と発展を促進することを目的に
設立され、
1978
年にルサカ協定が発
効した。
ルサカ協定に基づき、
1982
年にハ
ラレ議定書(特許、意匠)が採択さ
れ、ソマリアを除く
ARIPO
加盟国
15
カ国が批准した。
また、
1993
年にバンジュール議定
書(商標)が採択され、
8
カ国が批准した。
(1)
メリット
・1出願で全加盟国に有効。
・料金等の支払いが
1
回分で済む。
・代理人の選定も一カ国のみでよい。
・英語での出願が可能。
・登録後の維持管理も、
ARIPO
のみでよい。
(2)
デメリット
・加盟国の国内法によっては特許要件(特許対象)が異なる場合がある。
・加盟国の国内法によってはサービスマークの制度がない場合がある。
・一般的に審査に時間が掛かる(時には
3
年)
。
(ii)
加盟国:英語圏
16
カ国+オブザーバー
14
カ国
ボツワナ、ガンビア、ガーナ、ケニア、レソト、マラウイ、モザンビーク、ナミ
ビア、シエラレオネ、ソマリア、スーダン、スワジランド、ウガンダ、タンザニ
ア、ザンビア、ジンバブエ
オブザーバー:アンゴラ、ブルンジ、アルジェリア、エジプト、エリトリア、エ
チオピア、リベリア、リビア、モーリシャス、ナイジェリア、ル
ワンダ、セーシェル、チュニジア、南アフリカ
(iii)
運用状況
出願数(
2006
)
:特許(
393
)
、意匠(
43
)
、商標(
125
)
(iv)
有効性
(1)
特許、意匠
ARIPO
で特許付与されると、指定国で有効な特許となるが、一部の国では
ARIPO
登録に効果を与える国内法の改正を行っていない。
(2)
商標
バンジュール議定書の批准国は
8
カ国(ボツワナ、ナミビア、ウガンダ、レ
みである。ボツワナのみ、国内法に、
ARIPO
登録からの権利の承認の明確な
規定を設けているが、その他の国では
ARIPO
登録に効果を与える国内法の改
正を行っていない。よって、ボツワナ以外の加盟国では
ARIPO
商標登録の有
効性は疑わしい。
b)
ア フ リ カ 知 的 財 産 機 関 (
OAPI
:
Organisation Africaine de la Propriété
Intellectuelle
)
(i)
概要
OAPI
は、共同市場を設立し,
産業及び技術分野における加盟国
の相互協力を促進することを目的
に設立され、
1977
年にバンギ協定
が締結された。
(1) OAPI Office
の主な業務
・
IP
権利の登録、保護
・登録その他の情報の文書化、
情報の公開、出版
・加盟国への関与、開発、ヘル
プ、調査等
・
IP
関連の研修
(2) OAPI
所管の知的財産権:合計
10
個
特許、実用新案、商標・サービスマーク、意匠、商号、地理的表示、回路配置、
植物新品種、文学的及び美術的著作物、不正競争
(3)
システムの特徴
・一つの法律であること。
ARIPO
は、各国で国内法が必要であるが、
OAPI
は、バンギ協定のみ。
・中央集中であり、どの加盟国での保護が必要であっても、
OAPI
に願書を送
るだけで済む。
・
OAPI
で登録されれば、加盟
16
カ国全てで有効となる。
・加盟国毎の国内法・国内知財庁はない。
・
OAPI
として加盟している国際条約
パリ条約、ベルヌ条約、ローマ条約、
UPOV
条約、
TRIP
協定、ハーグ協定
・外国からの出願人も加盟国内の出願人と同じ条件で扱われる。
(ii)
加盟国:仏語圏
16
カ国
ベナン、ブルキナファソ、カメルーン、中央アフリカ、チャド、コンゴ共和国、
コートジボワール、赤道ギニア、ガボン、ギニア、ギニアビサウ、マリ、モーリ
タニア、ニジェール、セネガル、トーゴ
(iii)
運用状況
・出願数(
2006
)
:特許(
454
)
、意匠(
150
)
、商標(
2,408
)
・電算化の状況:特許
DB
:一部(登録権利)は
esp@cenet
で公開
商標
DB
:非公開(内部利用のみ)
・審査状況:特許、意匠、商標:平均
6-7
カ月
・審査結果:公開は登録権利のみ
④ 国別の調査
アフリカ諸国について、得られた情報を各国別にまとめる(資料編5参照)
。資料
に記載した項目は以下の通りである。
資料の項目:国名(日本語名、英語名)、CC(国コード)、首都名(日本語名)、言語、国土面積、人口、一
人当たりGNI(国民総所得:Gross National Income)もしくはGNP、LDC指定の有無、在留邦人数、経
済概況、IP庁(名称、所在地、連絡先、等)、ウェブサイト、法令、同盟関係、加盟条約、加盟FTA、産業
財産権統計データ、産業財産権制度の概要(特許、意匠、商標)、等